「いつかは8,000m!」 登山を始めた高校1年生からの、自分自身への合い言葉。アフリカ大陸、南米大陸、ヨーロッパ大陸、北米大陸への遠征を経験し、いよいよアジア大陸・ヒマラヤ8,000m峰に挑戦です。
カトマンズに到着した2日後、天候に恵まれ、カトマンズのトリブバン国際空港からヘリでマナスル峰の麓、サマ村へ向かいます。峡谷の中を飛行していると、眼下に小さな田が重なる棚田風景が広がります。自分の声すら聞こえないヘリの爆音の中、牧歌的な景色を眺めていると、そのミスマッチが不思議な感じです。
9月10日、サマ村(標高3,390m)に到着。ヘリ着陸と同時に、手際よく装備を運び出します。
目の前の小川では、髪を洗っている人、洗濯をしている人がいます。ヘリのエンジンが止まると、小川のやさしい音しか聞こえてきません。
サマ村は加工しやすい岩石が豊富なのか、建物は全て石造りです。石材の重なり方と微妙に異なる色合いが美しく、一軒一軒が実用を兼ねたアート作品のようです。
キャンプの設営地でお茶を飲んでいると、サマ村の子どもたちが遊びに来ました。挨拶をしても恥ずかしがって、ニコニコと笑っているだけですが、「お菓子なんて持ってない?」と顔に書いてあります。
ヒマラヤ・世界第8位高峰マナスル峰(8,163m)遠征 vol.3 へ