春の休日。横浜と鎌倉を結ぶトレイル・通称「鎌倉アルプス」を歩いてきました。
午前9時。京急・金沢文庫駅に集合。気持ちのよい青空にテンション高めなスタート。
駅から10分ほどで六国峠ハイキングコース入口へ。六国峠とは伊豆、相模、武蔵、安房、上総、下総六カ国を眺望できることから名付けられました。
トレイルは、かつて金沢道と呼ばれた古道を辿ります。付近には貝塚も点在しており、有史以前から人の往来があったのかもしれません。歴史好きの僕は、ワクワクしながら仲間の後を追いかけます。
江戸時代に祀られた石仏群。旅の安全を願う人々の祈りが伝わります。
光溢れる春の尾根。山桜やハナミズキが見頃でした。自由気ままな山歩き。自然の機微につい足をとめ、一同なかなか前へ進めません。
能見堂跡。元禄7年(1694年)渡来僧・心越禅師がここからの眺めを故郷(中国湖南省「瀟湘八景」)になぞらえ、「金沢八景」を漢詩にしたためました。以後、歌川広重をはじめ、多くの絵師がこの地を訪れ、作品を残しています。今は木立で眺望はありませんが、往時は物見の人々で賑わい、のんびり景色を眺めたのでしょう。
道はよく整備され、こども連れやシニアの方々にも歩きやすいコースです。時折出会うトレイルランナーも、ハイカーとすれ違うときはスローダウン。「こんにちは!」と、気持ちのよい挨拶を交わしてゆきます。
横浜市金沢動物園に到着。ここからは氷取沢市民の森、横浜自然観察の森を経由して鎌倉を目指します。ファミリーの場合は、金沢文庫駅からここまでハイキング。午後は動物園か隣接のアスレチックで過ごすのもオススメです。
横浜横須賀道路をくぐり、氷取沢市民の森へ。地形は尾根から谷戸になり、植生は一変。ホタルやホトケドジョウが暮らす、湿地や小川が現れました。
氷取沢は横浜中心部を流れる大岡川の源流域。下流の景色からは想像もつかない、静かな世界が広がります。
森の一角から子供たちの歓声が聞こえてきました。オタマジャクシを懸命にすくっています。里山の自然は、こどもにとっては無限の宇宙。ふるさとの原風景として、心に刻まれることでしょう。
沢を登りつめ、かつて武蔵国と相模国を隔てた尾根道へ。大丸山(おおまるやま標高156m)へ向かいます。
横浜市最高峰・大丸山に登頂。この日は空気も済み、東京湾を行き交う船、房総半島や三浦の山々が見渡せました。次回は古都・鎌倉へ。
今回使ったアイテム
リュックサック:SL 20、パーカー:journey parka、シャツ:delta S/S、帽子:grab DTA hat