世界中を旅するTRANSITの取材班が、毎号特集国にあわせてkarrimorを現地に携行。
連載第11弾は「オランダ・ベルギー」。route 25を旅の相棒に2カ国を巡りました。
ここでは、誌面に掲載しきれなかった写真とエピソードを紹介。
取材班が辿った取材の舞台裏をお楽しみください。
デザイン性の高いスキポール空港がお出迎え
オランダ・ベルギーの旅のはじまりは、デザイン性の高さで知られるスキポール空港。遠くからも見やすいフォントに数の多い標識、シンプルな間取りなど、すべての人に開けたデザイン要素が満載。市内までも電車で20分と近い。
レンガ造りの中央駅から旅をはじめる
ネオゴシックとネオルネサンスが融合した中央駅は、剛健な美しさがある。東京の面積の12分の1ほどと小さく、もともと海抜0m以下の土地を干拓してつくった部分も多いため、街は平ら。トラムでも自転車でもどこでもさくっと飛んで行ける。
世界屈指の名画を堪能
街には50を超える美術館が点在。ゴッホにフェルメールにレンブラント……など、巨匠の作品を常設展示しているところも多いので、思い立ったらすぐに観られるのが嬉しい!写真は、世界中から訪れた人でにぎわうアムステルダム国立美術館。
“黄金時代”を感じて運河散歩
街はどこを歩いても運河だらけ。その数、160以上。16-17世紀に建てられたレンガ造りの家が連なるヨルダン地区は、アムスが海運業で大繁栄を迎えた“黄金時代”の面影がそこここに見られる。地盤がゆるいため、当時の家は年々傾いているとか。
自転車をレンタルし再開発地区へ
伝統家屋もよいけれど、アムスは近代建築も見所のひとつ。街の東側に広がる再開発地区のアイ湾には、さまざまなデザイナーによって建てられた建築物が、まるでショールームのように水際に並んでいる。フェリーにも乗せられるし、ここでも自転車が大活躍。
ユニークな近代建築の宝庫、ロッテルダム
第一次世界大戦で街の大半が焼けてしまったため、街の大部分が新しくつくられたロッテルダム。キューブを積み重ねたようなマンションにかまぼこのようなカタチの巨大商業施設、一見不安定そうな高層ビルなど、刺激的な建築との出会いは尽きない。
国境を越えてベルギーの首都へ
電車で2時間もすれば、ベルギーの首都ブリュッセルに到着。世界で最も美しい広場ともいわれるグラン・プラスは、いつも観光客でにぎわっている。15世紀に建てられた市庁舎をはじめ、さまざまな職業の組合により建てられたギルドハウスなど、豪奢な建築物に目を奪われる。
2種類のワッフルを本場で食べ比べ
日本ではひとまとめにして呼ばれているけれど、本場では2タイプあるベルギーワッフル。大きめの長方形でふわっと軽い生地に、フルーツや生クリープをトッピングするのがブリュッセル風。小さめの楕円形で、カリッと食べ応えのあるのがリエージュ風だ。
新旧が交わる学生の街ゲント
ゲントはおよそ25万の人口のうち4分の1が学生という街。中心部を流れるレイエ川沿いには、夏休みを迎えたばかりの学生が集まり高揚感たっぷり。読書をしたり談笑したり昼からワインを交わしたり……思い思いに過ごしていた。
最新技術で蘇る中世の美意識
絵画の修復作業を見学できると聞き、市立現代美術館へ。ここでは、15世紀のフランドル派の最高傑作と呼ばれる大規模な祭壇画『神秘の子羊』(の一部)の貴重な修復作業を、ガラス越しに観ることができる。顕微鏡を使っての作業に、緊張感が漂う。
正統派な美しさがある水の都
13世紀に金融・貿易の一大拠点として繁栄したブルージュ。運河のめぐる中世の街並みが、ほかのどの街以上にきれいに残されている。ちなみに「チョコレートの首都」という別名もあり、チョコレートショップを見て歩くだけでも楽しい。
ブルージュ近郊の小さな村へ
小さく素敵な町がある、との情報を聞きつけ、ブルージュ近郊のダムという村まで足を延ばすことに。自転車でおよそ6kmという距離も、道が平らなのでスイスイ。静かな川沿いの道を、ひたすらに自転車を漕ぐ。
のどかな原風景に心も和む
あたりを見渡せば、どこまでもつづく平野に、風車と農家と、ときどき牛。風車はオランダのイメージが強いけれど、ベルギーでもいくつか観ることができる。木を切るため、粉を挽くため、干拓のため、と目的によって造りが違うのが面白い。
“生きた”おとぎ話のような町
ダムの町は、端から端まで歩いても10分もあれば足りそうなくらい小さい。その面積にしては古書店がいくつもあり、「本の町」とも呼ばれている。教会の塔に上ると、あたりには穏やかな平野が遠くまで広がっていた。
- TRANSIT 編集部
ヨーロッパの中心に位置するオランダ・ベルギーを、電車、トラム、自転車を駆使してめぐった10日間の旅。 栄枯盛衰を見てきた歴史地区に世界屈指の作品が集まる美術館、若手クリエイターのパワーがみなぎる再開発地区など、さまざまな魅力が小さな国土に凝縮している。
今回の旅の相棒は〈route 25〉。奥行きたっぷりなメインスペースに、ラップトップやタブレットを守ってくれる内蔵ポケットがつき、取材に必要な道具をすべて入れても余裕がある。マットや質感とスリムなフォルムは、どの街にも溶け込んでくれる。スタイリングが限られている旅先では、どんな服にも合わせやすいのも嬉しいところ。
karrimorとオランダ・ベルギーを旅して
- 2014年10月3日発売
価格:1713円(+税)
http://www.transit.ne.jp/contents/magazine/transit26.php
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