世界中を旅するTRANSITが、karrimorのアイテムとともに旅をする企画。今回karrimorとTRANSITがともに開発した〈habitat series body sacoche〉(ハビタットシリーズ ボディサコッシュ)を身につけて取材したのは、イギリスの首都ロンドン。誰もが知るランドマークが点在する街の中心部から、郊外にある広い公園や歴史的な宮殿まで、縦横無尽に歩きまわった。
街の中心を走る赤い二階建てバス。
街へ向かうと、ロンドンのシンボルともいえる赤のダブルデッカーバスが忙しそうに何台も行き交っていた。観光地が多い「ヘリテージルート」を走る路線番号「15」のバスのなかには、2000年代前半に一度廃止した、「ルートマスター」という車掌が乗り込む古いタイプが交じる。レトロでかわいらしい風貌から、ロンドンの歴史が感じられた。
オシャレな若者が集まるイースト。
流行発信地として知られるようになったイーストロンドン。2012年ロンドンオリンピック開催に伴って開発され、住居やカフェ、レストランが整備された。ベスナルグリーン駅をおりて10分ほど歩いたところにあるコロンビアロードでは、毎週日曜にフラワーマーケットが開催されていて、植物好きのロンドナーたちがこぞって買い物にきていた。写真は、マーケット近くのカフェでくつろいでいる人たち。
壮麗なハンプトンコートパレス。
都心部から1時間ほど電車を乗り継いだ郊外にあるハンプトンコートパレスは、1514年につくられた当時の王宮。敷地の中央にそびえる宮殿も美しいが、大きな噴水のある中庭、ローズガーデン、植物でつくられた迷路、野菜・果物を植えたキッチンガーデンなど、広大な敷地のなかにある数々の庭園も見応え十分。当時の貴族の暮らしを思い浮かべながら敷地内を歩く。
世界遺産の植物園・キューガーデン。
王族が植物を愛でるため1759年に建てられた王立植物園・キューガーデン。当時貴重とされていた、熱帯・亜熱帯地方をはじめとする世界各国の草花が収集され育てられていた。現在は一般公開され、植物の研究施設としても利用されている。写真は高温多湿な地方の植物を管理している建物にて撮影した一枚。ものすごい湿気でレンズが一瞬にして曇った。
屋外で立ち飲みがロンドナー流。
ロンドン中心部をダブルデッカーバスで移動中、窓から外を眺めていたら人だかりが。何かと思ったら、そこは一軒のパブ。仕事終わりのサラリーマン風の人たちが帰宅前に一杯楽しんでいる様子だった。「店の外で立ち飲み」がロンドナースタイルのようで、ほかのパブも決まって店の入り口付近が混雑していた。店内はほとんど人がいないので、ゆっくり座って飲みたい人は中へ。
テムズ川河畔に佇む大観覧車。
高さ135mを誇り、完成した1999年当時は世界一の高さだった観覧車ロンドンアイ(2006年に中国の南昌之星:高さ160mに追い抜かれた)。乗客を乗せるカプセルは32個あり、約30分かけて1周する。現在でもロンドンの人気観光アクティビティのひとつで、頂上からはテムズ川が描く美しいS字やウェストミンスター宮殿、ビッグベン(2021年まで改修中)など、数々のランドマークを拝むことができる。
イギリスの庭の主役はバラ。
イングリッシュローズとは、イギリスのバラ育種家デヴィッド・オースティンによって作り出されたバラを指す。リージェンツパークにあるクイーンメアリーズガーデンズは、80種・計1万2000株以上が植えられている、ロンドン随一の規模のローズガーデン。見頃の6〜7月には赤やピンク、黄色など、さまざまな色や形、大きさのバラが咲き誇り、多くの観光客やロンドナーを楽しませる。
子午線が通っていたグリニッジ天文台。
グリニッジ地区にあるグリニッジ天文台。本初子午線が通っていたが、測定技術の進歩によりズレが生じ、現在はグリニッジ子午線から約100m東が正しい位置とされている。天文台はもはや機能していないが、この場所は史跡として維持され、地元民や観光客に愛されている。敷地内には広い芝生が広がっていて、坂の下には王立海軍学校、その奥には都心の背の高いビル群が見える。
そびえる「跳ね橋」タワーブリッジ。
1894年に完成して以来、ロンドンのランドマークのひとつとして知られる「跳ね橋」タワーブリッジ。「陸上交通の緩和を実現しつつ、水上交通も妨げない」という目的のもと、今でも24時間365日、大型船からの要請があれば無料で跳ね橋が開閉されるらしい。タワー上部を繋ぐ通路は有料施設となっていて、タワーブリッジの歴史を物語る展示や景色を楽しむことができる。
老若男女がくつろぐ都会のオアシス。
ロンドン中心部にある巨大なオアシス、ハイドパーク。芝生にデッキチェアを並べてくつろいでいたり、レジャーシートを敷いてピクニックをしたり、大きな噴水で水遊びをしたり、多くのロンドナーや観光客が思い思いの時間を過ごしていた。公園内にはスピーカーズコーナーという場所があり、日曜午後にはさまざまな主張をもった人が熱弁し披露しにやってきて盛り上がりを見せる。
EUで最も高いビル。
2012年に竣工した、EUでもっとも高い310mを誇る超高層ビル〈ザ・シャード〉。日本語で「破片」という意味をもち、光を反射していつもキラキラと輝いている。建築設計は、イタリア人建築家レンゾ・ピアノ。地上約245mに位置する68〜72階の展望フロアからの眺めは迫力満点。レストランやバーもあるので、ラグジュアリーな気分に浸りたい人にオススメ。
クラシックなパブで過ごす時間。
郊外にあるハムステッドヒースという公園を散策したあとで立ち寄ったガストロパブ〈ガーデンゲート〉にて。入り口付近や中庭は例によって人だかりができていたが、店内のテーブル席はすんなりと座ることができた。隣の席では常連らしき年配の男性が、ビールを静かに飲みながら新聞を熟読中。これぞクラシックでなイギリス、といった風景に出合えた。
タクシーの窓から宮殿。
帰国の荷造りをして、空港へと向かうタクシーのなかから撮影したウェストミンスター宮殿。タクシーの窓がフレームのようになって、幾度も見た有名な宮殿がより印象的で違ったものに見えた。宮殿の中には英議会議事堂があるが、その美しい外観とは裏腹に内装は老朽化が進み、雨漏りや火災発生の危険などが高まったとして改修工事に入った。訪問時の2019年7月末も工事がつづいていた。
karrimor とロンドンを旅して
TRANSIT 編集部
2019年9月発売の45号ではロンドンを特集。世界を制した大英帝国の首都としての歴史をもち、その後も世界屈指のカルチャー発信源として注目を集めてきた、バイタリティあふれる力強い街です。ブレグジット問題で揺れるなか、人びとが何を考え、どんな未来を思い描いているのか、リアルな姿を捉えました。また、“クラシックなイギリス”を構成する文化のひとつであるガーデニング、ジェントルマンを育成する名門イートン校の存在、あえてロンドンから離れて生活することを選んだ若者の姿、そして日本の皇室と比較されることの多いロイヤルファミリーのことなど、ロンドンを構成するあらゆる要素をひとつずつ深掘りしています。
今回のおすすめアイテム
habitat series body sacoche
ハビタットシリーズ ボディサコッシュ
世界中を旅してきたTRANSITの“気づき”と、これまでたくさんの登山家をサポートするアウトドアギアを作ってきたkarrimorの“気づかい”により、9つのアイテム〈habitat series〉が誕生した。なかでも〈habitat series body sacoche〉は街歩きに最適なコンパクトサイズのバッグで、貴重品や水濡れが気になる小物を入れるセキュリティバッグとしても頼れる存在。スムーズな脱着操作ができるクイックベルト仕様なので、大きめのポーチとしても使用できる。
ペットボトルを入れておけるようなサイドのワンドポケットや、ちょっとした荷物を取り出しやすいウエストのサイドポケットもあるので、旅の荷物の仕分けにも困らない。
ポイント
丈夫で耐摩耗性に優れた素材〈slivaguard +〉
長さの調節が簡単にできるクイックリリースショルダーベルト
カラビナなどをかけることのできるデイジーチェーン
掲載号
TRANSIT45号 麗しきロンドン エリザベス女王のいるところ
2019年9月13日(金)発売
価格:1800円(+税)