karrimor mountain journal vol.2 木曽駒ケ岳

「星空が見たいな〜」と次の山行ルート選びの際になんとなく先輩から出た一言。「星を見るならちょっとでも標高が高いところに行きたいよね」ということで、キャンプサイトが2870m(!)の高所にある中央アルプスの木曽駒ヶ岳に決定。いくら星を見たいと言っても、もうちょっとで3000mにもせまる雲の上の世界に不安と期待が入り混じり…。

今回の山行の(私の)テーマは「テント泊に挑戦!」。前回行った尾瀬では小屋泊だったのですが、この木曽駒がテント泊デビューなんです。キャンプ場でのテント泊とは大違い。文字通りの大自然の中でテントを張って…寒くないかな、雨は大丈夫かな…などなど、不安要素もたくさん!

ちなみに、テントは優しい先輩が貸すよと言ってくれたのですが、意気込んでmyテントを購入しちゃいました。これから買おうか悩んでる方は、お店で実物を見るのはもちろんですが、周りのテントユーザー先輩にサイズや重さなどなどをリサーチしてからの購入がベストです(笑)! 私はテント内で快適にゆったり過ごしたかったのでMSRのハバハバをチョイス。先輩曰く、「まずは軽さにこだわった方がいいよ。背負って登らないといけないから、軽いに越したことはない」。でも快適性は確保したかった私。選んだモデルは、適度な広さと軽さを兼ね備えたタイプ。先輩に聞いたり、雑誌を読んだり、お店に何度も行ったりと、リサーチにリサーチを重ねての購入でした。また、シュラフも持っていなかったので購入。こちらは軽さを重視し、尚且つシーズンを跨いでもある程度使えるNANGAのUDD BAG 280DXシュラフをチョイス。

ひとまずはテント泊の用意が完了。気温を調べたり、部屋で組み立ててみたりとシミュレーションをして、山行前夜!

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今回のルートは、「しらびだいら」から「せんじょうじき」まで7分程ロープウェイにのり、そこから駒ヶ岳頂上山荘テント場を目指します。地図を見ると2時間もかからずにいけそう(ホッ)。そこで荷物を軽くしてから木曽駒ケ岳の山頂をピークハント!

このロープウェイ、一気に標高2612mまで行けるんです…。せんじょうじき駅の周りは遊歩道になっていて、大自然を間近に手軽にハイキングができます。そんなロープウェイのおかげもあり、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで、デイハイクの方が大勢いらっしゃいました。もちろんそのなかには大型リュックを背負ったクライマーの姿も。

ロープウエイを降りた瞬間、ひやりと冷たい風が。都内では35℃以上の猛暑がつづいていたので、半袖から伸びる素肌にソヨソヨと、山の風が心地よいのでした。

そういえば、ロープウェイのアナウンスで木曽駒ヶ岳周辺にはなんと200種類もの草花が自生していると聞いて驚き!実は私も事前に草花について調べていて、6月から8月はシナノキンバイ・クロユリ・コバイケイソウ・ハクサンイチゲは見たいなあと思っていたのですが、200種類もあるなんて…。もう全部みたい!とコンプリート目指して目を光らせるのでした。キラリ。

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でも、周りをキョロキョロする余裕が途中からなくなり結局10種類ほどのお花しか見つけられず…。まだまだ修行が足りませんね…。発見できたなかでも、青空に真っ直ぐ顔を向ける黄色い”シナノキンバイ”が一面に広がっていて、とっても印象的でした。

遊歩道を抜けるとトレイルは一気に高度を上げていきます。今までの山登では土の地面を歩くことが多かった私にとって、とても新鮮な岩ばかりの登山道。ゴツゴツした大きな岩が行く手をはばかるので、ストックは持たずに手でバランスを取りながら先へ進むことに。もちろんストックを利用している方も沢山いたので、どちらも試して負担のない方法で登ればいいと思うのですが、グラグラする浮石はやっぱり怖かった…。慎重に一歩ずつ登りました。

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ディハイクの方には、大きなザックをしょっている人が少なくとても目立つようで…すれ違う方々に「テント泊?」「大きい荷物大変だけどがんばってね!」と声をかけてもらいました。急な登りでちょっとめげていまいたが、元気が復活! 山では登る人が優先で声を掛け合ってゆずります。こんにちはと挨拶をし合う感じが好きです。

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第一段階の急斜面の岩場が終わり、宝剣山と中岳山の間で一旦休憩。ロープウェイから降りて到着した時よりもっと気温はさがってきたよう。水分も沢山補給し、ふーっと一息。地図をみるとテント場までは下りだけ!やっぱり登りはつらい…ちょっと嬉しい気持ちになっちゃいました。

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山荘を横目に少し平坦な道がつづくのですが、またゴツゴツした岩が待ち構えていました。見下ろすとテント場はすぐそこ! 下りはとても楽ちん。足を着く場所を考えつつもテンポよく一気に降りて行きました。

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今日のキャンプサイト、木曽駒ヶ岳山頂山荘に到着! さっそくテントを張ります。先輩たちはあっという間にペグを打ち、テントを立てています!早い! 焦らずに手順を思い出し、設営に取り掛かります。まずはペグ打ち。でも地面が固くてペグがうてない…!そんな時は…と先輩が教えてくれたのが、石にロープを巻き付け、そのロープが外れないように周りをさらに石で囲み固定するというもの。土地によって臨機応変に自然にあるモノを使って行くのだと勉強になりました。これまた経験しないとわからないことなので、先輩に感謝…。

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設営が完了したらご飯! 今回は荷物を少なくしたかったのでレトルトの助けを借りることに。でも、そのままじゃやっぱり味気ない!がモットーの私。レトルトのトマトチャウダーをベースにいろいろな食材を足して充実感をUP。

まずはメインのペンネを茹でます。リボン型の可愛い形を選び、見た目に遊び心を。茹で上がったら小さいコッフェルにうつしておいて、次はシーチキン缶を入れて、雑穀豆を炒めます。シーチキンの油をうまく活用するのがポイント。

スープだけでもよかったのですが、少し物足りない気もしたのでパンも持参。パンのいいところは飲み終わったカップのスープを染み込ませれば洗うのもちょっと楽になるので、片付ける手間の軽減に。

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味は今回も大成功! パワーが回復する美味しいスープが出来上がりました。量としてはペンネも炭水化物だったこともあり、パンは持っていった枚数全て食べきれず、朝食に回すことに。

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食べ終わって少し休憩したところでピークハントをすることに。この時の持ち物は、ポーチに水、カメラ、バッテリー、防寒着としてフリースをプラス。18時半頃から駒ヶ岳頂上を目指しました。
頂上からの景色は雲の動きが早く、いろんな表情を見ることができました。

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今回木曽駒ヶ岳を選んだ理由でもある「星を見る」を達成。まず思ったのは、まさに“星がこぼれ落ちそう”という表現がぴったりな景色だな、ということ。まるでプラネタリウムの中にいるような、180度の星達に圧倒され、感動しました!そしてこの日の満月は「ブルームーン」!20時だと普通は日が落ちて真っ暗なはずが、なんと自分の影が地面に落ちているのに気づきました。ライトなくても歩けるくらい。月明かりの威力に驚かされました。

ちなみに、寒くなる予想はしてフリースは持って行ったのですが、風を通してしまうため保温機能が奪われてかなり寒かったです。最後は寒さに耐え切れず下山した程なので、頂上に行かれる際にはダウンや風を通しにくいシェルジャケットを持っていかなければと思いました。これまた勉強ですわ。

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ブルームーンのおかげでコンパクトデジカメでも充分夜空を撮影できました。ちなみに参考までに、私が持って行ったカメラはNikon COOLPIX P340。コンパクトデジカメなのに高感度に強く、頑張れば手持ちでも星の写真が撮れたんです。

いよいよ初のテント泊。思った以上に寒かった山頂の夜は、足元が冷えている気がしたので、ダウンを脚に巻き付けて防寒対策。枕のかわりに休憩用でもってきた小さいマットを畳んで厚みを持たせ、寝心地はばっちり! 外は本当に静か。就寝前に今日の出来事を徒然と日記に書いて、時々ふく風にテントが揺れる音に少しびくびくしつつ、疲れていたのかすぐに眠ってしまいました。

午後9時ぐらいにテントに入ってから3時間ほど寝た午前0時、トイレに行きたくなりテントの外に出ると、先ほどとはまた違う景色が広がっていました。岩のいすに座り、風のBGMをバックに少し星を眺めていました。

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午前3時、日の出を見ながら下山をしたかったので早朝に起床。写真は出発前のテント場を撮影。段々と月と太陽が入れ替わる瞬間が間近に控えてるな〜と、ぼーっと眺めてから出発準備。テントには夜露が溜まり湿っていました。手で払ったもののビショビジョ。汚れていいタオルを持ってきて、さっと拭いてからの方が良かったかも…と持ち物に反省。日中なら結露は乾かせるんだけどね〜と先輩。

パッキングを完了して午前4時頃に出発。まだ体が起きていないのか、3000m近い場所とあうこともあるのか、少し登ると息切れをするので少し辛かったのを覚えています。無理して登らず、景色を楽しみながら、休みながら歩みを進めます。

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雲海を照らす朝焼け…。登ってきたときと全く違う風景に圧倒されます。改めて自分は雲より上にいることがわかります。

上から見る雲海は思ったよりも平坦。所々雲海から飛び出る山頂は、私がいる中央アルプス、そして南アルプス、富士山。「次はあそこに登ってみる?」と先輩たちと指をさしながら、山行妄想に話がふくらみます。

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星を見に行った木曽駒ヶ岳のテント泊山行。テントやマット、シュラフなど荷物が多かったため、収納力のある〈flyer50-65〉をセレクトしました。フィット感の高いショルダーハーネスが特徴で、重さを負担を軽減してくれました。そして雨蓋をあけなくてもフロントジップアクセスでモノの取り出しも楽ちんな嬉しい機能です。ザック全体の重量からも、karrimorの大型ザック内でもとても軽い作りになっていて、身体に負担を感じませんでした。もう1泊、まだまだ山を登りたくなるほどの快適さでした。

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前回の尾瀬とは全く違う、標高の高い山での登山チャレンジ。登山とひとくくりにしても、標高に高低差があれば全く違う景色を楽しめるので、もっともっと沢山の山に登って、頂上からの景色を見てみたい。今回はテント泊も体験することができ、登山の楽しみ方の幅が広がりました。次回も新しい事をチャレンジしたいと思います。…お楽しみに!

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【ギア紹介】


●リュックサック(flyer 50-65):収納力もありつつ軽量で身体に負担を感じさせない大型ザック。
●ポーチ(VT hip bag B):リュックを下ろさず取り入れしたいモノの収納に。
●フリース(trail Ws fleece):撥水速乾で様々なシーンに最適。
●Tシャツ(GBMC Ws T),(climb Ws T):日中は暑くなるので着替えは必須。
●パンツ(culottes):動きやすく、かわいらしいキュロットは定番アイテム。
●アクセサリ(cord mesh hat):通気性の良いメッシュで熱がこもらず、更にUVカット!
●ワレット(
●ダウン:就寝時はとても寒く持って行って正解のアイテムでした。●ストック:登り易さは人それぞれですが、今回ごつごつした岩場には必要ありませんでした。●テント:MSRのハバハバ●シュラフ:NANGAのUDD BAG 280DX ●マット:サーマレスト ●小マット:サーマレスト バーナー、ガスカートリッジ、コッフェル:お昼ご飯の調理用にワンセット用意しました。●食器(EcoSouLife):コーヒーなどが飲みたくなったときにマグが1つあると便利です。●パワーバンク(OUTDOORTECH):カメラや携帯で写真を撮る事が多いので、すぐに充電できるよう持っていれば安心のアイテム。●カメラ:手軽にきれいな写真が取れるコンパクトカメラは必須アイテム。●食材:水500ml×4 水筒1ℓ 昼、夜、朝3食分 ●ノート:山行の記録に1冊あると楽しいですよ。


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はらぺこガール

性別:女性
登山歴:半年のビギナー
趣味:写真を撮る・絵を描く・ソフトボール

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