最近は小さい娘たちを連れて、家族で外岩ボルダリングに出掛けています。小さな子供がいると、場所を選ぶのも何かと大変。今回は家族でも安心してボルダリングが楽しめるおすすめのエリアをご紹介します。

我が家には、1歳6か月の長女と3か月の次女がいます。次女が産まれてからしばらくの間は、コロナ事情もあって外出を控えていました。秋頃からはようやく落ち着いてきましたので、家族でまたボルダリングに出掛けられるようになりました。

しかしながら、3か月の子供がいると今まで通りにはいかず、場所選びにはとても苦労しました。アプローチが短いという点が絶対条件のため、車で2時間以内で駐車場から岩までの距離が近い場所で探します。

その中で真っ先に頭に浮かんだのは、自宅がある安曇野から車で1時間少し程の場所にある“白馬村の松川”というエリアでした。このエリアは、以前日本フリークライミング協会が出している「FreeFan」という雑誌で紹介され、少しだけ有名になりましたが、ルートの詳細情報が少ない上、登れるシーズンが短く、訪れる人は多くありません。

岩の前でテントを張ったり、授乳をしたりと、人がたくさんいる大きなエリアではできないことも多いので、この地は家族連れにとっては大変ありがたいスポットです。また、このエリアは駐車場からアプローチまで徒歩5分と激近。何より下地が平らでテントが張りやすいですし、川の近くの岩場では、砂遊びもできます。

小さい子供がいると、テントは欠かせません。最近は寒いので暖かくして待ってもらいます。ちなみに我が家が愛用しているテントは、折り畳み式のテント。自立式なので設置が超簡単!山岳テントに比べたら重いし、かさばりますがアプローチが短いエリアであれば、ボルダリングマットの間に挟んで持ち運べるので苦ではありません。

この松川ボルダーというエリアは三角岩、丸岩、四角岩の3つの大岩からなるエリアです。駐車場から一番近いのは写真の三角岩というエリアで、あと二つは川の中州にあるのでアプローチには渡渉が必要。グレードは、8級~初段と初級から中級レベルの人に最適です。

ロケーションもとても良く、天気が良ければ北アルプスの白馬三山(白馬岳、白馬槍ヶ岳、白馬杓子岳)がすぐ目の前に見えます。こんな景色を見ながら登れるエリアは日本でも数少ないでしょう。

おすすめルートは、丸岩の「塩の道 1級」と「白馬紫雲 初段」です。どれも外岩らしからぬ大きな動きで、まるでジムのルートのように面白い。是非トライしてみてください。

次に紹介するのは、山梨県北杜市にあるクライミングの聖地「瑞牆山」。知っている方も多いと思いますが、何度も私の記事で登場している場所です。今回は、新たに“ハットエリア”という場所を紹介します。瑞牆山のメインエリアから少し離れた場所にあるため、人も少なく、アプローチも比較的近い方だと思います。

ハットエリアの良い点は、岩が近接してたくさんあることです。同じ瑞牆でもメインエリアは岩と岩が離れており、その岩のルートが登れたら、次の岩に移動しなければなりません。その都度荷物をまとめて移動するのは結構大変です(テントなどがあれば尚更)。しかしハットエリアは、比較的同じ場所に岩が固まっているので移動せずに沢山のルートを登ることができます。

ただ高難度のルートは少ないので、強いクライマーにとっては少し物足りないかもしれません。今回登った「オロチ 2級」は、グレード以上に内容も素晴らしく、何しろ見栄えのする良いルートでした。今回はハットエリアのほんの一部にしか行けませんでしたが、まだまだ上にはたくさん岩があるようです。また次回行ってみようと思っています。

ボルダリングに行く際に欠かせないアイテムをご紹介。初めてのエリアに行くとき「トポ」という、岩の情報が載った本を持ちながら歩くことが多いのですが、そんなときにサッと入れられてサッと取り出せるサコッシュ〈TC sacoshe〉はとても便利です。岩と岩の移動が多い外岩ボルダリングでは、その都度全荷物を出してしまうため、登山用のリュックサックでは少し面倒です。このリュックサック〈ultimate gear 42〉は、背面が大きく開けられるため、荷物の出し入れも簡単!今では、ボルダリングに行く際には欠かせないアイテムとなっています。