ロープウェイで空中散歩を楽しみながら、白銀の世界を手軽に楽しめる北八ヶ岳を歩いてきました。

鋭い岩峰が印象的な南八ヶ岳とは対照的で、なだらかな起伏が連なる北八ヶ岳は、雪山入門者にも気軽に楽しめるコースが点在します。サングラスをかけ、山頂駅から一歩外へ出ると、ゲレンデを滑り降りるスノーボーダーや、更に上や奥へと歩いて行く登山者のスタート地点として賑わっていました。

アイゼン装着後、しばらくは雪一面に覆われた木道の上を雨池峠に向かって進みます。モンスターと化したシラビソの森と青空のコントラストは、何度見ても飽きません。

誰も踏み入れていない雪深い斜面を登る人や動物達の足跡。澄み渡る空気と厳しい寒さのおかげか、全てが画になります。

雨池峠の分岐を過ぎてからは、急坂が現れます。雪をまとう樹木は、まるでクリスマス前に食べていたドイツ菓子のシュトーレンのようでした。木洩れ日が差す急坂を登りきれば、縞枯山の山頂です。

稜線の西側には白く輝くアルプスの山々、東側には浅間山や西上州の鋭鋒が見渡せる、立ち枯れの道。樹氷や降り積もった木々の造形美が美しい世界は、倒木を跨いだり、くぐったりしながら歩きます。

風が冷たい稜線では、プルオーバーで頬を隠せる〈cozy PG hoodie〉 と 〈ascent W’s parka〉のフードのおかげで快適です。

今回は、分岐のすぐ先の展望台まで。巨岩の積み重なった展望台からは、浅間山方面の絶景も充分に堪能出来ました。

ここ最近、私が雪山でよく着ているのが〈whymper stretch jkt〉と 〈alpine 3L pants〉です。ジャケットは、胸元から腰の部分まで、上下に大きく開閉するポケットがベンチレーションになっているので、こもった熱を行動中も楽に調整できる点が気に入っています。

パンツの右太腿部分にあるポケットは、直ぐに取り出したい物(目薬やリップクリーム、乗り物チケット等)細かい物の取り出しに便利です。足元からの雪の侵入を防げるインナーゲイターも、とても助かっています。左右両サイドの大きく開くベンチレーション部分は、残雪期の暑い日に使用するのが今から楽しみです。

雪道を下るのは、アッと言う間。冷たい風が抜ける雨池峠から、山頂駅まで戻る頃には、楽しかった余韻と共に、温泉でホッコリするひと時のことで頭がいっぱいでした。

今シーズン前半は、寒気の影響で眺望の無い登山が続いていただけに、とても恵まれた一日でした。