中国”リーミン”の岩場 〜隣国の巨大クライミングスポット紹介〜【アンバサダー 稲田千秋】

日本国内にも花崗岩や石灰岩をはじめとした、ロッククライミングの楽しめる岩場がたくさんあります。ですが、大陸にそびえ立つ岩場と比べると、やはり全体的にスケールは小さいのが事実。アメリカ大陸には、クライマーなら誰もが憧れる巨大で有名な岩壁がたくさんありますが、日本のお隣、中国大陸も実は巨大な岩場の宝庫!今回はそんなBig Chinaに初上陸してロッククライミングと中華料理を楽しんできました!

今回訪れたのは、黎明(リーミン)というクライミングエリアです。広大な中国の南西部、雲南省は麗江から西に100km。老君山国家公園という国立公園内にその岩場はあります。日本からは、四川省成都まで直行便があり、ここで乗り継いで麗江まで。5時間+1時間の移動で、航空券は低価格。時差も1時間なので身体が楽です。

クライマーは限られた宿に集まっているので、すぐに打ち解けて仲良くなれます。香港、ユタ、カリフォルニア、オーストラリア、果てはスウェーデンからもクライマーが来ています。クライミングのあとはみんなで円卓を囲んで中華料理。大勢だといろんな種類を少しずつ食べられるのが嬉しいですね。

国立公園内ということもあり、観光客向けにレストランが多数あります。ですがどこも非常にお安く、しかも美味しくてボリュームもたっぷり!

宿には名物犬、”ディンドン”が居ます。ディンドンは朝クライマーが準備をしていると、おはようの挨拶もそぞろに「早く行こう!」と急かされます。クライマーとともに出発し、岩場へ。そしてクライミングが終わると、また一緒に宿へ帰ります。

肝心な岩のことが後回しになってしまいましたね。宿は谷の中にあり、どの方角を見ても巨大な赤い岩壁が林立しています。まさに岩天国です!

ここにある岩壁群は砂岩で出来ています。とにかく岩だらけで、すでに開拓された既存のルートも登り尽くせない数がある上、まだ人の手の入っていない巨大岩壁もたくさんあります。

地元のクライマーと、それを引き継いだアメリカ人クライマーによって主に開拓が進められたリーミン。質の高いルートが並び、これがヨセミテだったら順番待ち必至であろう美しいクラックがほとんど貸切状態で楽しめます。

この谷にはリス族やナシ族などの少数民族が暮らしています。レストランや売店の従業員も少数民族の出の人が多いようです。皆親切で明るく、その笑顔に癒されます。こちらがほとんど中国語を理解出来なかったのに、いつも温かく受け入れてくれました。

日本には砂岩のクライミングエリアはなく、私は今回がはじめての砂岩クライミングでした。ルートによっては、ボルトが埋め込まれたものもありますが、多くはトラッドルートです。しかも同じサイズが延々と続いたり、ワイドクラックが多く出て来たり。心身ともに鍛えられました。

安くて近くて巨大。素晴らしい場所を訪れることが出来ました。

クライミングを終えたあとも、2日ほど麗江周辺を観光しておなかいっぱいの2週間となりました。次に訪れるときは中国語を勉強していって、もっと現地の人との会話も楽しみたいと思います。

稲田 千秋

稲田 千秋(いなだ・ちあき)形成外科医、クライマー。学生時代から登山、クライミングに熱中し、季節やジャンルを問わず様々なスタイルでフィールドアクティビティに興じる。現在はフリーランスで世界中を旅しながらクライミングを楽しむ傍ら、国際認定山岳医として、日本の山岳医療発展のため活動する。2016年 Yosemite国立公園 El Capitan "The Nose"完登。2019年 ペルーアンデス Alpamayo "French Direct"登攀など。

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